実際にエンディングノートを書いた人は少ない
エンディングノートとは、終活アイテムの一つとして最も手軽に始めることができるものとして知られています。
大手書店やネットの商品検索をすると、「エンディングノート」として販売されている書籍はかなり多く、一冊でしておくべきことが完全にわかるようなかなり便利なものも見られます。
しかし名前こそ有名になったエンディングノートですが、実際に購入して詳細に記載している人というのはかなり少ないというのが実態です。
あるアンケート調査によると、60歳以上でエンディングノートという名称を知っている人は約65%、書いてみたいという人は約半数であるにもかかわらず、実際に書いたことがあるという人は約6%にとどまているという数字があります。
終活を確実に行うためには何らかの形で書面にしておくおとが望ましいため、できればもっと多くの人にエンディングノートを手にとってもらいたいところです。
エンディングノートにはいろいろな種類がありますが、そのほとんどで掲載されている内容は共通しています。
項目としては「自分の名前」「生年月日」「戸籍」「血液型」「運転免許・パスポートなどの有無」「携帯電話」といった基本的なプロフィールから、親類や友人関係のリストといったものがあります。
他にも今暮らしている場所の権利関係や、銀行口座、有価証券などの現金以外の財産といった、改めて調べてみないとわからないことも記載することができます。
その他にも葬儀の規模や方式についての希望や、もし認知症や植物状態になったときの延命など、自分の意志を伝えることができなくなってからの処遇についてもはっきりさせておくことができます。
おすすめのエンディングノート
エンディングノートとして販売されている書籍は沢山ありますが、必ずしもそうした専用の書籍を使用しなくても、ルーズリーフやノートで自由に書き込みをしていくことができます。
ただそうした自分で一から作るエンディングノートの場合、どうしても確認漏れや記載しておいてもらいたかったことをすぐに探すことができないといった問題もあるので、やはり目次がついておりインデックスしやすい専用の書籍の方が便利と言えるかもしれません。
もし自分で一からエンディングノートを作るなら、財産や権利関係といった法律的な手続きが必要なものと、連絡や自分の気持ちを綴ったノートは分けておいた方があとから見る人にとって便利かもしれません。
書籍として販売されているものとしておすすめのものとしては、「行列のできる法律相談所」などで有名になった丸山和也弁護士監修の「後に残る人のために エンディングノート」というものがあります。
参考>>http://www.taiyoshuppan.net/books/cat7/post-377.php
あとから書き直しをすることも考える
遺言書もそうですが、一度作成をしたからといってそれが絶対の記載事項になるというわけではありません。
仮に60歳を期にエンディングノートを作成しても、80代~90代になるまで生きることができることもあるでしょう。
その間の20~30年というのは非常に長いですし、子供や孫の成長や親類関係など大きな変化もあることと思います。
そこでおすすめしたいのが、エンディングノートの定期的な書き直しや付け足しができるようにしておくということです。
権利関係などが変更になった場合には当然にその分の修正をしておかないと意味がありませんから、一回書いたらそれっきり開かいのではなく定期的に読みなおしができる形にしておくことが望ましいです。
日記風にして日々の備忘録としても使えるようにしていくと、思ったことをすぐに書き残せるので手元に常に置いていつでも開けるようにしておいてください。