墓友とは
最近、終活界で良く聞く言葉である「墓友」をご存知でしょうか。
実は「墓友」とは、その名のとおり一緒にお墓に入る友達のことです。
何とも不思議な響きの言葉でしょう。
「墓友」という言葉が生まれた背景があります。
急激に進んだ高齢化、核家族化、少子化、生涯未婚率増加等によって、一人暮らしのお年寄りが増え、そのまま生涯を終えるということも少なくありません。
おひとりさま、孤独死や無縁社会という言葉がよくテレビや新聞を賑わせている血縁関係が希薄になっている昨今ですから、従来のしきたりのように親から子、孫とお墓を継承していくことは難しいでしょう。
そして高齢になれば、家族や友人や親戚がこの世からいなくなっていくことで孤独感が深まるのに加えて自分もいつか死を迎えることが、よりいっそう不安感を大きくするのです。
このようなことから、こういった一連の弊害を軽減してくれる墓友という関係が生まれました。
墓友の作り方は?
上記のような背景から、墓友作りがさかんになってのですが、具体的にはどのようにして墓友を作れば良いのかといいますと、その多くはお寺や終活をサポートしている団体で行っている墓友サークルに入る、終活サポートの団体が催すイベントである終活カフェに参加するなどして、墓友と出会うようです。
因みにこういった活動に参加するのは女性が多い様ですが、男性が参加できないわけではなく、男性の皆さまにも墓友作りは奨励されています。
インターネットで墓友募集のサイトに登録するなどで、サイトを通して同じ目的の仲間である墓友を見つけることもできます。
「NPO法人エンディングセンター」「NPO法人スノードロップ」等、墓友との出会いのための様々なイベントを主催しているようなので、インターネットで検索してみましょう。
お寺では、神奈川県川崎市の「秋月院」、東京にある実相寺 青山霊廟(れいびょう)等があります。
ここで豆知識ですが、霊廟(れいびょう「みたまや」ともいい、祖霊を祀る施設のことを指すようです。
墓友と入るお墓はどんなお墓か
墓友と入るお墓は「共同墓」とも「永代供養墓」とも言われるお墓です。
こういったお墓は通常のお墓に比べますと、費用面が安価になっています。
通常、お墓にかかるお金というと管理費、墓石代、お墓を建てる工事費など他の費用、
墓地の永代使用料(お墓を継ぐ人がいなくなると土地は返してもらえる)等です
全国平均で見ますと、永代使用料が77万円、墓石代が135万円、その他の費用を含めると200万円以上はかかるという計算になりますが、墓友と入る場合は共同墓の基本料金の主流は50万円前後と安く、初めからお骨が一緒の合祀タイプだと5万円台からあります。
外観や供養の内容、埋葬方法や墓地のある場所などによって価格は違いますので、墓友とよく話し合って調べてみましょう。
メリット・デメリットも知っておこう
メリットは上記のように費用が安いこと、墓友と交流できる楽しみ、情報共有ができる、死後の心配がなくなるなど、様々なものがあります。
一方でデメリットは墓友の理解が不十分なために怒るトラブルでしょう。
墓友穂の意見の相違、遺族に理解されない、遺族に不正請求が行ってしまう場合があるということがありますが、こういったトラブルは話し合いで解決できます。
墓友との話し合い、遺族には生前に良く説明し契約書の控えを渡すということで、トラブルは回避されますから、万が一、不正請求があっても大丈夫です。