寺院墓地ってどんなお墓?
寺院墓地は昔ながらのお墓の形態で、お寺が運営するお墓で、寺院の敷地内や隣接する墓地などにお墓を建てて供養します。
墓の管理はお寺の住職などが行い、お葬式や法事などの儀式もきちんと行ってくれます。
寺院墓地のメリット
寺院墓地の最大のメリットは、お墓の管理がしっかりしており、命日や法要のときにはきちんとお経をあげてもらえるので、安心しておまかせできる点です。
管理者は仏教の専門家ですから、法事や葬儀などに関するアドバイスももらえますし、困ったことがあると丁寧に相談に応じてくれます。
また、三周忌など節目節目の法要も、お寺の方から連絡してもらえるので、法要をきちんと行えるので安心です。
寺院墓地は各地にあります。
自宅から近いお寺や、歴史あるお寺、出かけやすい所にあるお寺など、利用しやすいお寺を選べるのもメリットです。
もし跡継ぎがいなくなって、ご先祖の供養が行えなくなっても、費用を支払えばその後はお寺がずっと供養してくれる永代供養ができるので安心です。
亡くなった家族やご先祖を手厚く供養したいという方には、最適の墓地といえますね。
寺院墓地のデメリット
お寺にお墓を建てるためには、そのお寺の檀家にならなければいけません。
檀家とはそのお寺を構成する一員です。
檀家になると、お寺の運営などにもかかわっていくことになります。
ですから、そのお寺の宗派の教えやしきたりに従わなくてはいけません。
もし浄土真宗の人が、臨済宗のお寺にお墓を購入すると浄土真宗から臨済宗に宗旨変えすることになります。
しかし最近は、宗派が違っていてもお墓が購入できるお寺も増えてきました。
ただ、このような場合でも、法事などをお願いするときは、お寺の宗派で執り行われます。
ですから、自分の家と同じ宗派のお寺の墓地を購入するのが一般的です。
また、檀家としてお寺を支えていくために、月々の命日にお坊さんが読経をあげに来てくれたときにお布施を渡す必要がありますし、本堂の建て替えなどで寄付を要求されることもあり、墓地購入後も、何かと出費があります。
檀家としてお寺としっかりとコミュニケーションがとれる反面、その分おつきあいがわずらわしいのもデメリットといえます。
檀家としての権利を主張できますが、その分お寺に寄付やお手伝いをして貢献しなければならないからです。
墓地の料金も高めとなっています。
お墓の形も決められていることも多く、石材店もお寺と提携しているお店しか選べないケースが大半です。
このため自分の好きなデザインのお墓が建てられないことがあります。
またお寺のお墓は、民営墓地のようにマニュアルにのっとって管理されることが少なく、ご住職などの裁量で行われるのが一般的です。
このためお寺よって墓地管理や、サービスの質が異なるのもデメリットといえますね。