一般的な仏壇の値段とは
古い住宅なら必ず一家に一つ置かれているのが仏壇です。
仏壇はしょっちゅう買い替えをするような製品ではないため、下手をしたら一生のうち一度も購入を検討しないという人も多くいることでしょう。
ですがあまりにも古くなって老朽化が進んでいたり、新居に引っ越しをする都合でもともとのものを同じように置くスペースがなくなってしまったというときには買い替えが必要になります。
そこで気になるのが、果たして仏壇を新たに購入するときいくらくらいが相場としてかかってくるのか?ということです。
もちろん自動車や住宅がそうであるように、相場といってもどんなサイズや仕様のものを選ぶかによって全く価格が異なるということもあるので一概に「いくらあれば絶対に大丈夫」といった言い方をすることはできません。
そこで一般向けに販売されている仏壇としてはどんな種類のものがあり、標準となっているのはどんなものかというところから順に説明をしていきます。
仏壇のランクと種類
仏壇にはいくつか大きな分類があり、それぞれのランクによって標準価格が変わってきます。
まず最も豪華でランクが高いものとして「金箔お仏壇」があります。
「金箔お仏壇」は名前の通り、開いた時に観音開きの三面全てにきらびやかな金箔が貼られているというものです。
内部の構造や形は仏教の宗派によって微妙に違いがあるのですが、全ての仏教宗派に共通して使用することができる各宗派用のものもあります。
標準的な価格としては80~130万円くらいですが、使用される金箔の質(純度)やプラチナ箔、金粉といった方法が使われるものになるとまた価格も変動してきます。
次に一般的な仏壇としてよく使用されているのが「唐木仏壇」という黒檀や紫壇という海外産の黒味のある木材を使用して作られるタイプです。
こちらは金箔お仏壇と比較して開いたときの絢爛さには劣るものの、木目を生かした重厚な作りが仏壇らしい厳かな雰囲気を出してくれます。
価格は金箔お仏壇よりもやや安い60~110万円程度ですが、これも使用する木材の質によって大きく価格が異なってきます。
安いものになると木材に白木やけやきといった国産の木材を使用し、あとから木目を印刷するという方法がとられています。
最も手軽に購入できるのが「上置き仏壇」と言われる、はめ込みではなく台の上に置いて使用できる小さなタイプの仏壇です。
こちらは最近の住宅事情から新たに人気が出るようになってきたミニサイズの仏壇となっており、扉を閉じると小さな箱のようになり持ち運びや移動も手軽にすることができます。
価格の相場はだいたい8~15万円くらいとかなり安くなりますが、中には洋風の室内でも違和感なくおけるようにデザインをかなり作りこんでいたりするようなものもあり価格も大きく変わってきます。
仏壇業界にもグローバル化の影響が
仏壇というと日本独特の風習というイメージがあるので、国産品しかないようにも思いますが現在ではそうとも言い切れません。
ここ最近仏壇の相場は全体的に低下傾向にあり、それは製造を海外工場に移転したことが理由になっています。
実際一見同じように見える仏壇も、国産品か海外製造品かによって全く価格が異なるということもよくあり、安く購入するためにわざと海外産のものを探すという人も増えています。
こだわろうと思えばいくらでも高いものを注文できるのが仏壇ですが、ピンとキリの幅が広いので品質にも十分注意して選びたいところです。