葬式での袱紗(ふくさ)の包み方と渡し方

お葬式における袱紗(ふくさ)の色と種類

袱紗はお葬式のみならず、結婚式というおめでたい席でも使うものです。
そのため、使う目的によって色が異なります。
袱紗のカラーバリエーションは豊富にあるのですが、弔事では寒色系を使います。
紺、深緑、灰緑、緑、うぐいす、灰青、グレー、紫です。

こういったカラーの中で紫のみが慶事、弔事の両方使えるようになっています。
包む金額によって、袱紗の種類は変えることになっているので、お葬式に行く際は気を付けましょう。

金封袱紗は、金封を入れやすいように袋状になっていて1~3万円をいれるのにふさわしいものです。
爪付き袱紗は一番シンプルなもので四角い布状になっていて3万円以上入れるのにふさわしいもの、簡易の切手盆付きの台付き袱紗も3万円以上の金額を入れます。

袱紗の包み方

袱紗は種類によって包み方が異なります。
まずは金封袱紗の包み方ですが、弔事で金封袱紗を利用するのであれば、まずは開きを左側にしましょう。
左開きに置いたあとは表書きが読めるように香典を入れて、袱紗の口を閉じて包みは完了です。
右開きにしてしまうと、全く反対の意味の慶事になってしまいます。

つめ付き袱紗、台付き袱紗は同じ包み方です。
まずは袱紗を裏向きで置き、その上に金封を表書きが読める方向で置きましょう。
金封袱紗同様に左開きにしますので、金封は中心よりも右側寄りに置くと良いです。
次に、右側を中に折り込み、その後右側→下側→上側の順番に折り、最後に残った左側を折ります。
包んで、つめをさして留めたら出来上がりです。

渡し方はどうすればよいか

実は、お香典を袱紗ごと人に渡してはいけません。
そのような渡し方は不幸を呼ぶと言われていますから、気を付けた方が良いです。

斎場で行う場合は受付がありますので、受付の人に「このたびはご愁傷様でございます。」とお悔やみを言って渡しましょう。
その際は一礼をして、受付前で袱紗からお香典袋を取り出して渡すのですが、相手から表書きが読める方向にして両手で手渡しするようにします。

先方に直接渡す場合もあるでしょう。
その時は、香典を渡す相手の前で袱紗を開きますが、そのまま渡すのではなく、おぼんや台の上に置いて差し出すようにします。
その際は、相手から見て表書きが読めるような位置にして、香典を置くと良いです。
台付き袱紗以外でしたら、折りたたんだ袱紗を台の代わりにして差し出しても良いとされています。

マナーを覚えておくと、今後役に立つ

このように、弔事で使用する袱紗には、渡し方や包み方にも上記に書いたようなマナーがあります。
知っているようで知らないことが多く、覚えることも少なくないでしょう。
もしかしたらこの先、こういったマナーは時代と共に変わるかもしれませんが、基本的な事柄を押さえておくことは大事です。
ここに書いてある基本を覚えておけば、非常識になることはありませんし、この先いつ何があるかわからないでしょうから、この機会に覚えておくことをおすすめします。